どこまでも優しく(??)保険外療養行為について。 

こんにちは、末次社労士事務所の末次です。


朝新聞を見てみると一面の見出しに保険外併用給付に関する司法初の判断、と
でかでかと掲載されていました。


とりあえず、先におさらい的に、保険の対象になる治療は何か、と言うことです。

まず大前提は「被保険者(被扶養者)」である事・業務外で負った傷病である事です。
その上で一定の範囲の治療行為について、保険給付(原則現物給付)を行う
というものが健康保険の大まかな仕組みになっています。

先に言った保険給付とは『療養の給付』と言い
1・診察
2・薬剤または治療材料の支給
3・処置、手術その他の治療
4・在宅で療養する上での管理、その療養のための世話・看護
5・病院・診療所への入院、その療養のための世話・看護

これらを受けるにしても、地方社会保険事務局長に保険医療機関として指定されている事が
必要になります。よく病院で貰った処方箋を持ち込んでお薬をもらえる薬局がありますが
あれも、『保険』薬局といって、上記のように指定を受けているわけです。

基本的に保険医療機関以外で治療を受けた場合には、一定の条件を除き保険は適用されません。


少しずれましたが、要は「保険の対象」になっているか、なっていないかが
重要になってきます。
そして注意しなければならないのが、保険医療機関で受ける治療の中にも
保険対象になっていないものがある、と言うことです。


どのような医療行為があるかは流石に調べつくす事は出来ないのでかけませんが
そんな保険の対象になっていない物、保険外治療に関しては当然保険給付がなされません。


では、ひとつの病気を治そうとするとき、保険対象になるものとならないもの両方を
同時に受けた方が完治しやすい場合などが多々出てきます。

こういった場合には、勿論患者としては合わせて治療を受けたいと考えますが
保険給付に関しては、一体どうなっているのでしょうか。


どうなっている、と言うところが今回のミソなわけです。

健康保険法86条に『保険外併用療養費』というものがあります。

保険対象になる療養行為と、厚生労働大臣が定めた一定の保険外治療行為
同時に受けた場合、保険外のものに関しては全額自己負担。
保険外治療でも、一般の治療と共通するような部分(診察や検査、投薬など)
保険給付が可能な物に関しては、保険を適用する、という物です。

この条文は一般的な感覚で言う「保険給付が可能な物は、保険を」「保険外は自費」と言う物に
限りなく近い物と思われますが、まだ続きがあります。


赤字の部分、「一定」とありますがホントにある範囲のみです。

<厚生労働大臣が定める『評価療養』『選定療養』>
『評価療養』
・先進医療
・医薬品の治験に係る診療
・薬価基準収載前の承認医薬品の投与
・保険適用前の承認医療機器の使用
・薬価基準に収載されている医薬品の適用外使用

『選定療養』
・特別の療養環境の提供
・予約診療
・時間外診療
・200床以上の病院の未紹介患者の初診
・200床以上の病院の再診
・制限回数を超える医療行為
・180日を超える入院
・前歯部の材料差額
・金属床総義歯
・小児う触の治療後の継続管理

これらが『本来保険外だけど、保険対象のと一緒にやっても保険料を払うよ』という面々です


では、大臣が定めていない保険外治療と同時にした場合はどうなるのか。


今回の裁判で争われていましたが、今までは保険給付の対象になるものも含めて
全額自己負担になっていたわけです。


健康な人で病院とは無縁な人には「え、なんで?」といった感じではないでしょうか?
裁判を担当した東京地裁の裁判長も「健康保険法などを検討しても、保険外治療
併用されると保険診療について給付を受けられなくなるという根拠は見いだせない」

確かにごもっともです。
実際僕も健康保険法を勉強したときに、思いっきり引っかかり理解できませんでしたから。


今回の司法判断により、健康保険法が一般的な認識により近づく切欠になったと思いたい所です。

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同じ月の入社退職について。 

こんにちは、末次社労士事務所の末次です。

書くネタに困るとアクセス解析を動かします。
便利な物で、一体どういうキーワードで当ブログに辿り着いたのかを記してくれる
良いツールです。

現状では見ての通りそれほど来客数はないのですが、たまにちゃんとしたキーワードで
わざわざ来ていただいているようです。
ってことで、折角ですのでお答えを書いておこうかと思います。

キーワードは『同じ月の入社退職・社会保険料とありました。
恐らくどこかの会社の総務さんが困って検索した物と思われます。

もし大阪市福島区で良かったら、手の空いている社労士がここに一人…


っと、話が逸れましたね、ともかく困っておられたのでしょう。

同月入退社に関しては、決まりごとがあります。

「資格を取得した月に、その資格を喪失した場合には1箇月として計算する」と
言う物です。つまり、会社としては保険料を控除しなくてはいけません。

勿論、健康保険に関しても同じです。

ただ健康保険は被保険者期間を日単位で見ています。(厚生年金は月単位)
ですので、同月得喪(入退社)2回以上に及ぶ場合には2月分以上の保険料
納めなければならなくなる場合もあります。(根拠:昭19.6.6保発363号)

この通達は健康保険のもので、厚生年金には適用されません。

とりあえず単純に、原則的には同月入退社の場合には保険料を控除しなくてはいけないんだ。
と覚えておくと良いでしょう。
勿論、保険料は日割り計算なんてしないので気をつけてくださいね。


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当月控除。 

こんにちは、末次社労士事務所末次です。

ブログの検索キーワードの中に「当月控除」とあったので、それについて少し書いておきます。

まず、法律的には「翌月控除」が当てはまります。
これは健康保険の加入期間の性質上、資格要件を満たしたその日から被保険者資格を
有することになります。8月に入社した人は、8月の入社日から被保険者資格を
有し、その分の保険料を払わなければなりません。

では、いつ払うのか、という問題に直面するわけですが、保険料の納付には法律で
期限が定められていて、「毎月の保険料は、翌月末日までに納付すること」が定められています。

この条文があるため、基本的に毎月の保険料は翌月の給与より控除されているのです。

そこでたまに、毎月の保険料を当月の給与から控除しているところもあります。
この法律からすれば、別に悪いことでも何でもありません。
ちょっと早めに納めているだけの話になります。


問題は退社の月になります。
翌月控除のお店で、8月に途中退社したとします。

するとどうなるか。8月に支払われる8月分の給与からは当然7月分の保険料が控除されます。
ただ、8月途中まで働いた給与からは保険料が引かれることはありません。
(前月から続いて被保険者だった者が資格喪失した月(8月)はその月分の保険料を算定しない)
という条文があるためです。

では、同じ条件で当月控除だとどうなるでしょうか。
7月分の給与から、既に7月分の保険料が控除されているので、8月分の給与および
8月途中までの給与からは保険料が控除できない、という事になります。
ここで8月分の給与からも保険料を取ってしまうと、それは被保険者資格を失っているのに
保険料を納めている状態になってしまうので注意が必要です。

また月末退職になると状況がかわってくる(1月分更に保険料を納めなければならない)ので
注意が必要です。(退社で資格を喪失する場合、喪失日は退社日の翌日になる、つまり
8月31日退社の場合、喪失日は9月1日になって8月は被保険者期間であったことになる
それはつまり8月分の保険料が必要になる、と言うこと。)


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プロフィール

Author:末次@社労士
平成19年4月に社会保険
労務士として大阪福島区に
開業しました!

毎日思案し続ける20代
新人社労士の事務所ブログ
兼亡備録的日記です。

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